――― 本日は農家のゆうき　小田桐さんにお話しを伺います。よろしくお願い致します。

小田桐さん：野菜ソムリエプロの小田桐です。よろしくお願いします。

――― 小田桐さんのご出身はどちらですか？

小田桐さん：東京出身です。生まれも育ちも東京です。東京で主人と出会い、主人はIT関係の仕事をしておりました。主人は青森市内の出身でしたが、実家が農家ではありません。それでも、実家である青森へ戻ることにして、何か新しいことを二人で始めようと決心しました。

――― ふるさとで何かをするっつて、思い切った決断ですね。

小田桐さん：青森は農業が盛んであるし、農業ビジネスをやってみようと。ところが簡単にはいきませんでした。どうやったら農家になれるのか、もう基本的なことがわからないんです。農地を取得するにはどうしたらいいのかわからない…本当にゼロからのスタートになりました。

――― 農家の成りかたってあるんですね…

小田桐さん：農地を取得するには農家にならないといけないんですよ。だから、まずトマト農家の就農を目指しました。就農の仕方を農家の先輩に教えてもらいました。県や農協の職員の方や、いろんな人の協力があり無事トマト農家で就農することができました。

――― そうですか…小田桐さんが農家になって、野菜を育てることになりますが、実際に野菜を売る場所も必要になりますよね。

小田桐さん：そうです、自分たちの野菜を売る為に青森市古川に店を構えました。野菜をどうしても自分たちで売りたかったんです。出店する際に県へ相談したら、そんな場所へ店を出しても難しいと言われました。
確かに、古川の市場や新町通りに直売所があったので普通の八百屋なら難しいとは思いました。
そこで他と差別化を図る為、私は野菜ソムリエの資格を取ろうと思いました。お客様へ直に野菜の魅力を伝えることが必要だと。量販店では伝えることができないこだわりを伝えたいなと。

――― 野菜ソムリエがいる八百屋さんって信頼できますよね。ブティックの店員さんように、デザイナーの想いを伝えたり、最適なコーディネートを提案するみたいな感じですよね。

小田桐さん：そうです！一番、美味しく食べれる調理法や、保存方法等をアドバイスします。そして何より、生産者の想いを伝えるのが仕事です。私たちが作った野菜のストーリーを伝えたいんです。ここにしかない、美味しさを伝えたいんです、スーパーではできない、私たちならではのスタイルです。

――― 小田桐さんにとって、ここにしかない美味しさとは、青森県産という意味でしょうか？

小田桐さん：そうですね、東京には何でもあるけど四季がないんです。青森県には季節があります。四季折々の行事や美味しいものがありますよね。四季を感じれるって素敵なことだと思うんですよ。

――― 「農家のゆうき」という店名がユニークですよね。

小田桐さん：「ゆうき」はハート（勇気）という意味と有機栽培のゆうきを意味しております。しかし店内商品全てが有機栽培で作られているわけではありません。私たちの野菜は一般の八百屋さんで扱う野菜に比べれば、遥かに少ない農薬量です。少しは農薬を使います。それも美味しさの為です。
私たちが一番に追求するのは「美味しさ」です。美味しくなければ作る意味がありません。安全で美味しい食品を届けたいハートが「農家のゆうき」という名前にはあるんです。

――― 小田桐さんオススメ「農家のゆうき」の商品はございますか？

小田桐さん：オススメはいろいろありますが、私たちはトマト農家なのでトマトを推したいのですが今シーズンからデビューしたミニトマトの「なおみ」という商品がオススメです。これは美味しいですよ！

――― ミニトマト大好きです！

小田桐さん：味が濃厚で、食味が最高です。ミニトマトって口の中で皮が残ったりするじゃないですか。その皮が気にならないです。ブドウみたいな甘さがあり、とても食べやすいです。

――― オススメの料理方法をお聞きしようと思いましたが、ミニトマトだとそのまま食べるのが一番良いですよね（笑）

小田桐さん：そうですね、そのまま食べるのが一番です(笑)余談ですが、ミニトマトは冷凍をオススメしていてヘタを取って洗ってZiplocに入れて冷凍してみてください。冷凍保存し料理で使いたいときに、そのまま入れてみてください。アクアパッツァとか、そのままポンと入れるとトマト本来の旨味が出てとても美味しいですから。ヘタ取って、洗っているのでそのまま直ぐ使えます。冷凍するとトマトは美味しくなるんです。

――― 初めて知りました、さすがですねぇ。皆さん、是非お試しください！

小田桐さん：このような、保存のコツや調理法のアドバイスを店頭でもしているので、是非お越しください。

――― 先日、若手農家の野菜コーナーが誕生しましたね。

小田桐さん：出荷組合「百匠組」さんの野菜はひとつひとつ丁寧に作られていますね。これから、いろんな野菜にチャレンジしていただきたいです。お客様にも大変好評です。飲食店のシェフからが「百匠組」の野菜でこういうのが欲しいという声もございます。こういった専門店さんの声に応えて、新しい品種の開発にも期待したいですね。これから、さつまいも・りんご・ねぎ等の新品種が入荷予定です。「百匠組」さんの野菜は美味しさ重視です、品種が劇的に増えることはありませんが家庭からプロの料理人のお客様まで満足いただけるお野菜を作ってくれると思います。

――― 農家のゆうきは、全国配送も始められましたね。

小田桐さん：はい、クール宅急便も扱いがあるので基本的に全品配送可能です。

――― これから冬を迎えます。小田桐さんの四季のお話ではありませんが鍋が美味しくなる季節ですよね。農家のゆうきの野菜を使った鍋、美味しいでしょうね！

小田桐さん：冬になると、根菜類の野菜が増えてきます、あと大根やそばもやしとか。当店では美味しいダシパックも販売してるので鍋料理に使っていただけたらと思います。

――― 本日はありがとうございました、最後に野菜ソムリエプロである小田桐さんよりお客様へメッセージをお願いします。

小田桐さん：農家のゆうきは、生産者の想いを伝える八百屋です。野菜や加工品の生産者様が提案する最高の召し上がりかたや保存法などを、しっかりご提案させていただきます。私、基本的に「生」で食べるのが一番だと思っています。ドレッシングをかけるのも美味しいですが、シンプルにオリーブオイルと塩だけで食べてもらいたい野菜もあります。この生産者の野菜だから是非、生で！サラダで食べれますよ！ってお伝えしたいんです。これからも、野菜本来の美味しさを伝えていきたいです。

――― 小田桐さん、本日はありがとうございました。